「忌録」読みました、について

「忌録」っていう小説を読みました。面白かったです。電子書籍でしか売ってない、というか、アマチュアの人なんですかね?そのあたりの情報を掘り下げていないので不明です。安かったです。299円。

 

実際にあったという体で書かれたホラー小説です。この手のホラー小説は「残穢」が有名ですかね。「忌録」の方は一部を除いて雑誌記者の資料感が強いです。電子書籍を活かしたレイアウトで、カラー写真を貼りつけたりPCメールの引用を使っています。最後の話はブログをそのまま載せてます。

映画で言ったら「ノロイ」ですかね。モキュメンタリーの。テレビ番組で言ったら「放送禁止」。

 

この小説普通に通して読んでも面白かったんですけど、楽しもうと思ったら、もっと楽しめるんでしょうね。書かれているその先であったり、書かれている情報が正しいか、ホントのところ真実は何だったのかという謎解きです。

正直僕はやりこみというものを進んでやらないため、ただ一回読んだだけです。謎解きしている人たちはたくさんいるようで、toggetterでまとまってます。

 

個人的にだるいんですよね。謎解き。書かれている物語で満足するんです。だるいというのが一番の理由で、あとは本当にそれが問題として存在するのかという疑問がわくのです。作者の意図を超えて想像を膨らませてないか?ということです。もちろん、作品の枠を超えてまで楽しむというのはひとつの方法であり、良いことだと思います。謎解き自体も的外れではないのでしょう。

謎解きという表現が正しいかどうかですね。考察って言ったほうが正しいんでしょうか。自分で書いててなんですが、考察の方がぴったりですね。謎解きというと、問題が明確に提示されている感がありますが、考察のほうは暗に謎がほのめかされており、その違和感に気づかないと思考が進められませんもんね。「忌録」は読者に問題を提示はしていません。ただ、違和感センサーをビンビンに刺激するのでしょう。それらを解消させるために、考察に取り組む人たちがいるのでしょうね。

 

お盆です。ホラー小説の季節なので、もう一冊くらい読みたいです。