森晶麿 黒猫シリーズについて

『黒猫の遊歩あるいは美学講義』『黒猫の刹那あるいは卒論指導』『黒猫の接吻あるいは最終講義』読みました。おもしろかったです。

 

主人公の「私」の研究テーマであるポーの解釈にからめ、事件や出来事を解明していきます。まあ、オーソドックスな推理小説ですね。

内容的には普通でしたが、なぜか主人公にめちゃくちゃ感情移入してしまいまして、『接吻』のラストではとても感動してしまいました。「私」よかったな~ほんとに~、みたいな感じで。他の小説ではこのような感情移入はしないんですけどね。なぜでしょう。

次々に、このシリーズ刊行されるみたいなので、そちらも楽しみです。でも、もうこんな感情移入は「私」にはしないんだろうなという予感があります。